オビツキューピー®ストーリー

社長・社員によるオビツキューピーエピソードを談話形式でご紹介します。

40年以上愛され続ける
オビツキューピー

「40年以上前、同業者から型を譲り受けたのが、オビツキューピーの始まりでした。キューピー人形のもととなったのは、1900年代にアメリカのローズオニールが描いたキャラクターのようです。弊社でもローズオニールのキューピー人形を生産していたこともありますが、本当に可愛かったですね。その後、商標の関係で、弊社で作るキューピー人形をオビツキューピーと呼ぶことになりました。先代社長の「オビツキューピーは、皆に愛されなくてはならない」という考えのもと、3.5cmから64cmまでの14種類は常にストックし、いつでも納品できるようにしているのも、先代の考えです。

代表取締役 尾櫃充代

それまでオビツ製作所はおもちゃの輸出を主流としていましたが、自動洗濯機などの普及により主婦に時間の余裕が生まれた昭和40年代頃、キューピー人形に洋服を編んで着せる手芸が流行り、爆発的に売れ出しました。当時人気だったのは子どもの手にもちょうど良い15cmサイズ。また手芸用に名古屋の問屋さんに5cmのキューピー人形を毎日1万個出荷していたこともあります。

オビツキューピーの材料には、赤ちゃんが万が一舐めてしまっても害のない非フタル酸という原料を使用しています。また最近では環境を考慮して、自然にやさしい素材の使用も検討中です。「キューピー人形って、日本で作っていたんですか?」という方もまだまだ多いですが、より愛されるオビツキューピー作りを続けながら、国産の良さを伝えていけたらと思っています。」

年代・国をも超えて愛される、
オビツキューピーの可愛い顔

経理部 児玉

いろんなキューピー人形があるけれどオビツキューピーはやっぱりこの顔が可愛いんです。3.5cmから64cmまで様々なサイズがあり、大きさによってそれぞれ少しずつ顔が違うのですが、私が一番好きなのは25cmサイズ。ぷっくりした全体のフォルムが可愛いというのもあるけれど、顔の表情がなんとも言えないんです。50年もずっと同じ型を使っているのに廃れることなく、年代を問わず、子どもからお年寄りまで愛され続けている。小さい頃から存在していて今も可愛いと思えるものは、キューピー人形の他にはなかなかないですよね。展示会では海外の方からも大量に注文いただいたりと、万国共通の可愛さなんだと思います。

ゴールドキューピー、武家キューピー…伝統玩具をポップアートに。

マーケティング部 木幡

BEAMSさんが日本のものづくりを世界に発信する “BEAMS JAPAN”を立ち上げられた際には、全身金色の“ゴールドキューピー”や、腹巻をした『男はつらいよ』の“寅さんキューピー”を作りコラボしました。また2020年には社内のアイデアから、ちょんまげ姿の“武家キューピー”も誕生。オビツキューピーの頭に、手足がフル稼働するオビツボディを組み合わせ、手は刀を持つ手や握り手にも変えられます。高い植毛技術で、ちょんまげも見事に再現しました。オビツキューピーには普遍的な可愛さがあるので、何ものにも七変化させられ、ホビーにもポップアートにもなるのがおもしろいですよね。また先日、たまたま検診で行った病院にオビツキューピーが置かれているのを見て、なんだかホッとしたんです。人を和ませる力もあるので、お見舞いに使ったり、殺伐としそうな職場に置くのもいいな、と発見でした。

長年の経験が生んだクリアキューピー

第一製作部 菊池

伝統的な肌色のキューピー人形とは別に、オリジナルを作りたいと、無色透明の“クリアキューピー”の新規製作案を会議にて話してみたところ、全員のOKが出たんです。クリアの素材は、伸びやすく柔らかいので、引き抜き方によっては変形してしまいます。肌色のオビツキューピーの金型はツヤ消し加工で、現状の金型ではきれいな透明の成型ができないので新たに金型を作りました。オビツ製作所では、クリア素材の伸び等をとある方法でもう一度手を加え、原型と遜色ない形にまで戻してから組み立てし出荷するのですが、これが一番の特徴。15年前にクリアの成型で多くの不良品を出してしまい、このままでは出荷できないと思い、夜な夜な1000個を直して納めたという苦い経験があるのですが、その時に編み出した技術でもあるので、今となってはその経験も宝です。その一手間で作業効率は下がるため他社や海外では行わない方法だと思います。手間を惜しまない質の高さを評価され、海外からもクリアでの製作注文をいただくようになりました。

誰もを虜にする“キューピーマジック”

生産部 野口

とにかく、このオビツキューピーの可愛さを皆さんに知ってもらいたいです。入社当初は全く興味がなかったのに、何百、何千、何万体と日々見ているうちに不思議と愛着が湧いてきて、思わず自分用に15cmの靴付きを買ってしまったほど。見ているだけでこちらも笑顔になってくる、これはもうキューピーマジックだと思ってます。社内では“レインボーキューピー”や“蓄光キューピー”など、実験的に新たなキューピーが作られているのですが、自分なら、日焼けしてTシャツの跡が付いた“サーファーキューピー”を作ってみたいですね。実際にはサーフィンは挑戦したもののできなかったので、せめてキューピーに夢を託そうかなと。日々そんなことを考えたりして、すっかりオビツキューピーの虜です。

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