オビツ製作所 企画開発部です。
今回は11 月10 日に再入荷予定の「KeMolia(ケモリア)ロミロン ペールピンク」の
ご紹介です。
■KeMolia って?
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ケモリアはここではないどこかの森に住む、ふしぎな生きもの。
遠い昔から、おいしいごはんをくれるヒトとは大のなかよし。
食べ物につられていっしょにいるうちに
ケモリアたちはヒトのいろいろなお手つだいが出来るようになっていきました。
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![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_001-683x1024.jpg)
つまりKeMolia( ケモリア) とはオビツ製作所のドール事業部が新たに企画した
ドールと親和性が高い動物型ソフビシリーズの総称です。
第一弾の“ロミロン” はぴんと天高く尖った耳と長い尻尾が特徴のケモリアです。
■可動
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![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_003.jpg)
可動部はすべてインナーフレームの構造で担保しているオビツボディと違い、ロミロンは
首・腕付け根・足付け根・尻尾のソフビ緩着部分がそのまま可動軸になります。
長い尻尾は真下におろすと足裏と同じ水平面に触れる長さになっており、足と尻尾の三点で
非常に安定した自立が出来るようになっています。
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_004.jpg)
足の可動軸を動かしてある程度ポーズを付けても尻尾を支えにすれば自立します。
室内で飾る際にスタンドいらずなだけではなく、野外の斜面や多少風のある環境下でも
ふいの転倒を恐れず手軽に思い出を残せます。
![【ロミロン】ケモリア目ロミロン科 大きな耳で聴力に優れ、尻尾を支えにした二足歩行化により 前足を自由に使えるように なったケモリアの総称。](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_005.jpg)
![草食寄りの雑食で野生では木の実、キノコ、昆虫などを食べて暮らしているがヒトに近い消化器系を持っている為、 一度味を覚えればヒトとほぼ同じ食事を好んで食べるようになる。](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_020-sum.jpg)
![その聴力の高さから古くは家畜を狙う捕食者の存在にいち早く気が付く見張り役として 飼育されたのが始まりと言われているが、現代ではその見た目の愛くるしさから愛玩用の ペットとしての人気が高い。](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_006.jpg)
また、少し上級者向けではありますが尻尾を上げた状態でもうまくバランスを取れば画像のように
自立可能です。
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_007.jpg)
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_008.jpg)
![野生でのロミロンは2 ~ 5 匹程度の家族単位の群れで生活している事が多い。 鳴き声の他、特有のハンドサインで餌場や危険の情報共有を行うことも確認されている。](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_009.jpg)
↑の仲良く戯れるロミロン( 右) ももちろん支え・画像加工なしの完全自立で撮影しています。
腕に覚えのある方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
( 尻尾を上げた姿勢での自立は少しの振動や風の影響で転倒しやすくなりますのでご注意ください)
立ち姿も可愛いロミロンですがお座りも可愛く出来ます。
尻尾の角度を左右どちらかに倒すことで後ろに倒れることなく、 立っている時以上に安定した
ポージングが可能です。
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_010.jpg)
一見なんとなく普通に座っているだけのこのロミロンも…
![飼育下でのロミロンは人間の生活様式に合わせて生活するうちに 二足歩行が完全に固定される場合が多い。その場合、休息を取る際 も人間と同じような座位を好んでとるようになっていく。](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_011.jpg)
![尻尾には元々歩行時にバランスを取る役割があるが 人間と同じ座位を取るようになるとそれに適した筋肉 がつき、不安定な重心でも上手に座れるようになる。](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_012.jpg)
横から見ると尻尾で重心をとってかなり浅く座っています。
■造形
ロミロンのベースは3D スカルプトで造形をしていますが、最終的な造形を決める仕上げ
と調整はこれまでと変わらない手作業で行っています。
単に出力時の積層痕をならす為の表面処理ではなく、現物を直接目で見て気になる部分は
商品の外観に大きな影響を与えることのない本当にちょっとした細部まで徹底的に修正と
再造形を繰り返し、今のロミロンの姿になっています。
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_022.jpg)
鼻や口も彩色だけではなくしっかりモールドが入っていますので近くでみても飽きの
来ない可愛さです。
顔やもちろん可愛いのですが、通常あまり目立たない足の裏や手のひらも勝るとも
劣らないイチオシポイントです。
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_014.jpg)
造形重視で完全に立体的な足裏にすると尻尾なしでの自立が難しくなったり
摩擦が接地面に集中して接地面の塗装がはがれやすくなる恐れがあった為
足裏にはあえて平らな面を残しています。
彫り込みベースの造形ではありますが足の指一本一本が柔らかく自然に見えるように
エッジとアールの処理には特に気を使っています。
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_015.jpg)
手の指には足裏のような制限がない分、よりぷにっとした柔らかい張りのある造形を
追及しています。ロミロンには爪はありませんが、爪先にあたる指の先端をつくって
設定にもある器用な手先を表現しました。
![個体によって味の好みにも幅があるため、稀にヒトの食べ物を一切受け付けない個体も存在する。](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_021.jpg)
自然に指を内側に丸めているので両面テープやひっつきむしなどで工夫すれば小さな
小物を持たせることもできます。
■カラー
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_016.jpg)
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_013.jpg)
幅広い層の方に愛されるシリーズに成長することを願って、1st カラーは「ペールピンク」
に決定しました。
ベースの成型色はあえて彩度を抑え( あえて表現するならソメイヨシノ的なリアル桜色です)
誰が見てもわかりやすいピンク色は手足や耳・尻尾等の末端にのみ、溶け込むような
グラデーションでかけることで全体として大人っぽい上品なピンク色を表現しています。
普段「ピンク色、可愛いけど自分には甘すぎてちょっとね…」という方にもお勧め出来る
カラーリングです。
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_017.jpg)
特徴的な耳の内側ももちろんピンク色ですが、耳の表側など他のピンクグラデーション
より黄色味が強いピンク色で健康的な感じを表現しています。
この画像のように斜めからみたときに耳の淵の成型色と耳内側のコントラストが
二次元的な雰囲気に見えるのが担当の個人的お気に入りポイントです。
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_018.jpg)
ロミロンは通常のアイペイントドールよりもかなりシンプルなフェイスデザインなので
顔のカラーバランスには特にこだわりました。
アイラインはワインブラウンで麿はアプリコットオレンジ、瞳はその二色とリンクした
モーベットパープルとシャンパンベージュのバイカラーです。
二重線とノーズシャドウ・鼻と口は色味の異なるピンクベージュ系のカラーで揃える
ことで全体に統一感を出しています。
とにかく絶妙な配色なので写真では伝わりにくいのが残念なのですが、ぜひお手元で現物を
ご覧いただきたいです。
以上、「KeMolia(ケモリア)ロミロン ペールピンク」のご紹介でした!
オビツ製作所 企画開発部がこれまで材質の一部にソフトビニール素材を使用した
『オビツボディⓇ』シリーズの企画・開発を行っている事はご存じかと思います。
このブログをご覧になっている方の中にはオビツ製作所の事を主にドールメーカーだと認識
されているお客様も多い事かと思いますが、オビツ製作所はソフビを始めとする様々な
製品の製造を行う総合的なモノづくりの会社です。
KeMolia(ケモリア)ロミロンは
“ドール事業部がドールのドール関連商品の開発で得た知見を元に、
ドールのエッセンスを秘めた新しいソフビを作ってみたい” というコンセプトを元に
ドール事業部初の『ソフビドール』として総力を結集して製作しました。
完成まで少し時間はかかりましたが、ドールとソフビ、それぞれの楽しさと良いところを
併せ持った素晴らしい商品に出来上がっております!
今回の再販の機会に是非手に入れてくださいね!
![](https://obitsu.co.jp/doll-division/wp-content/uploads/2023/10/lomilon-img_019.jpg)
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